医療だけではない曖昧さも救いか/転院地獄

マイクのここへの入院は4/8でしたから 3クール目の点滴の終わる今週末は 在院2ヶ月半になります
入院患者にとって 1ヶ月や3ヶ月は 特定日なのだと何と無く常識的に知ってはいるものの 誰がそれを定めているのか 誰がどうやって決めるのかをはっきり説明してくれることはないようです

2/6の告知前からALSの覚悟をしていたマイクには 在宅が前提であるかのように言われているこの難病に相当不安感を持ってしまいました
そのために在宅介護の受給資格をとっておいた方が良いと知って 手続きを急ぎました
ケアマネさんからは ここ2〜3年前?から医療制度が更に厳しくなって 長期入院が難しくなって来たとの説明を受け 少しでも早く在宅の準備をと勧められました
しかし我が家の事情から訪問診療・治療や看護・介護は避けたいのです
我が家は街中の便利さのため小さくて 然も1階は全て茶道稽古場であり 2・3階も道具や着物で隙間なく 寝る所もやっとなのです
またマイクは定年後 京都の文化の霞を吸って生きる街中の仙人になろうと毎日家を空けてボランティアやアートに浮かれていたほど家を出ていたので それが元気の素になっていて満足していたのです
しかも実は 年金も家も家内に乗っ取られているのにです
養子でもないのに養子以下なのです
それでもそれが京都の旦那衆のしきたりと諦められていたのです
甲斐性もないので祇園でのお茶遊びではなく お金の掛からぬ事ばかりでした

こんなマイクの事情は マイクがいつも引き合いに出す厚労相のグラフのように 在宅で看取られる人を増やそうとしても増えない多くの日本の貧しい家庭環境と同じなのです

一方財政削減のために 2週間退院を奨励するため医療機関への給付を減らしています
事実在院日数は 平均36日を医療技術でも下げられるとし 病床を急性期・回復期・慢性期に機能分化させ 在宅化を推進させる政策です
老人療養床は 老健・有料・ケアハウスに転化とか

マイクはこの29日を前にして 多分一時退院で済むはずですが 3ヶ月の転院扱いになれば 改めて3ヶ月扱いに?
今のこの病院が果たして療養型なのか分からず こんな甘いことと考えて良いのだろうか
今どこの病院のサイトを見てもはっきりした説明はないのです
この病院が進めようとしている在院方針が30日でないかと 次々と退院して行かれる患者さんを見て そう思うだけです
多分今は過渡期で 日本らしく曖昧に都合良く裏でやり過ごすのが日本流なのかも?

でもこの曖昧さで助かる人もいれば 転院地獄と言われる患者もいるのです
日本独特の曖昧さが 安楽死問題とか色々との原因なんだと思います

しかしここまではマイクの推測が殆どです
分かり難いサイトを見てのことですので間違いかも知れませんが 事実医師に質問するのも言いそびれますと ある質問サイトにありましたが それが普通の人の本当のところではないでしょうか

最後に マイクの向かいのベッドのパーキンソンの方のことをここでよくお話ししましたが 先週退院されました
あの陽気でマイクを退屈させない病室のパートナーがいなくなって寂しいのですが 彼も3か月世話なっていて そろそろと自覚していましたが 先週は寂しく辛くなって何回も泣いたり 看護師さんを困らせたりする彼を見知ってしまいました
パーキンソンがかなりきつく とても一人で在宅できないとしか思えません
辛いものを見てしまったこのですが 祈るしかできません

昨日のこと忘れて/マイクの在宅拒否の理由を

94歳で亡くなった「わらじ医者」早川一光さんを 京都市は誇りとして敬い親しむ
105歳で亡くなった日野原重明医師が日本の長寿化に貢献したと言われていますが 早川医師は地域医療のあり方について 現場実践で信頼を築かれたのです
昨日のことを忘れる為にもご紹介したく
https://myfavoritetopics.net/archives/1019
を一部転記して見ます

『そんな早川一光さんでしたが、2014年10月、90歳のときに腰の圧迫骨折により入院します。
そのときに血液がんである多発性骨髄腫であることを告げられます。
以後、堀川病院時代の同僚だった根津幸彦医師を主治医とし、自らが地域に根付かせた在宅医療を受けることになります。
しかし、いざ自分がそのサービスを享受する側になったとき、早川一光さんの口をついて出てきた言葉は「こんなはずじゃなかった」でした。
在宅医療を受ける生活は、自分が医師として患者を診ていたときからは想像がつかないくらい、居心地の悪いものに感じられていたようです。
在宅とはいえ、夜は一人きりになるのが寂しくて、携帯電話を手放せない。
家族や昔の同僚など、近しい人に毎日を世話をされるのがとても居心地が悪く、特に風呂に入れてもらうのが嫌なのだそうです。
かと言って自分一人で風呂に入ることもできない。
人の世話にはなりたくないが、世話されないと何もできない、自分自身がそんな患者の状態になってみてはじめて見えてきたことがたくさんありました。
そして、「自分はよかれと思って在宅医療を普及させてきたが、実は患者の気持ちを少しも理解していなかったのではないか」と思い至り、それが「こんなはずじゃなかった」という言葉になって現れたのでしょうね』

“昨日のこと忘れて/マイクの在宅拒否の理由を” の続きを読む