恥ずかしいマイクをふたつ告白します

まず一つ目は 今 清水さんからの返信を読んで 気付かせて頂いたことです
清水さんのお父さんとのお話から マイクにも家内との絆と言うものがあったのだと 思い知りました
父息子の血の絆があっても難しいのに それがない家内とは命の絆というものに縛られて?いたのです
こんな恥ずかしい事をと思いながらも 正直に話したくなる程に嬉しくなれたことを いつものお言葉の中から見付けられたことに感謝します

ふたつ目は 昨夜も 自ら知人友人の絆を裏切るような恥ずかしいマイクであった事を告白しましたことです
実は それも唯 自分の狭い心の中だけで済ますのではなく 今考えると 皆に恥を晒して心配させるだけの仕掛けまで 4月8日の入院の時には用意してたのです

元々役行者や仙人に憧れ 山が好きなマイクには 「閉じ篭り念慮」があったのです
マイクの最期は 白隠禅師の病を癒したと言われる白幽子の修行した京都瓜生山の巌居で 酒だけで断食死すると決めていたくらいなのです
元よりネガティヴマイクの人付き合いはシャイで孤独好みなのです

転院地獄ならまだマシで この先の看取られ場所が 「その他47万人」の「死にたくても死ねない老人」となることしか考えられないマイクを 白幽子が手招きしているのです
入院先も分からぬまま 最悪を考えながらも 遁世の夢を叶えられたらとの夢を捨て切れませんでした
その時に格好悪く惨めなマイクの記憶をこの世に残したくないとの思いもあって せめて賀状を交換している方々には 年賀欠礼の案内を兼ねてこれまでの感謝とお礼を報告すべく 次のような葉書を 宛先も印刷しすぐにでも投函する覚悟で リハビリ入院先にまで持ち込みました

『皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます
いつも年賀状でぼやいてばかりでしたが 先の夏から 私は 不治の難病ALSを発症し 余命分からぬ状況ですが 何れ尊厳死を選択いたす覚悟です  金沢で生まれ育ち親兄弟に恵まれ 友人にも恵まれ 大学で物理を学び 山に遊び 社会人としてまた恵まれて 家庭と子供に恵まれ 50歳からスイムバイクランに嵌り クライミングやインラインもやりました  また退職後は多くのボランティア仲間と またダンス仲間にも恵まれた人生でしたが 最後はまさかの運命に驚くばかりです  それでもマイクは10年前から終末期老人には安楽死支援施設の必要をブログで考え続けてきました  奇しくもその当人になったことで 誇りをもって実践の覚悟ですが 現状ではとても死ぬことは簡単ではありません
ALS確定後の毎日は エンジョイ・デスを享受すべく 断捨離と友人とのお別れを楽しみに過ごしてきました  78歳既に思い残すことなくその時が来れば 家族葬だけで献体する積りです
最期は不確かでも確実に近付いて参ります これをもちまして ご放心のことお願いしてお別れしたいと思います  生前受けましたご厚意に感謝を申し上げるとともに お会いできなかった方からは哀悼を頂けたらとの思いを手紙にしました
誠に失礼ながらこちらからの勝手なお別れをお許しください
不遜を覚悟の私を ご理解お願いします
マイクスタンディングこと藤井幹明(よしあき)』

良くも悪くも無駄な仕掛けに終わりましたが 恥ずかしくもマイクだけでなく家族からの検閲を受けて用意したくらい真剣だったのです
是非こんな馬鹿なマイクをお笑いいただけたら 恥を隠したままより気が楽になりそうです
でも本気で笑わないでください 声を出される程だと辛くなります

マイクは新参モンのALS患者なのです

生きていて良かったと本当に思っていますと一昨日に告白してから 何人かからの お見舞いを頂きました
2月3月のマイクを見知っている人ばかりで その頃は言っていることだけでなく 容姿にも不安を感じて 早まるのではないかと心配させてしまった方々です
それにしても表情を見て安心したと何方からも言われて 済みませんでしたと感謝しながらも マイクは実に恥ずかしいことであったのだと 思い知るばかりでした
でもこのことは あの頃のマイクが救われた様に 今も誰かが同じ様な状況にある人を救える何かになるかも知れなのです
今までのこのブログはそう思って その時の気持ちをオープンに告白したつもりです

さてと10連休の間を飛び飛びの外泊を何度かしました
院内の禁酒はきつく言われていますが 院外のことは聞けばNGでしょうが 放任だと思います
院外のことは責任回避になるのでしょう

昨日の新聞に 昔は欠かさず5月3日の円山公園の池の側で何度も見たギリヤークの舞踏パフォーマンスの写真と記事があった(3年前の京都は体調不良で中止)
ギリヤーク尼ヶ崎は1930生まれ88歳で 2016年のパーキンソンと脊柱官狭窄症もありながら50周年やり続ける大道芸人

それにしてもマイク1940生まれどころでない高齢発症で 発症3年になるが 最期まで踊るとあった
発症年齢と延命措置のことを考えているマイクには参考にしたい存在です
人口呼吸器を前期高齢者65歳より若いと受け入れる割合が多いが 後期75歳では滅多にないのではないか
若い人には夢があるのですが・・・・

もう一つ 単身患者に多いことも事実だと確信しています
拒否し尊厳死を選択するのは 家族に負担をかけたくないからの思いが多く 延命を望む中年患者は殆ど離縁か 元々シングル それも親がいるとか 親と別れた独り者まで 色々のケースがあるが 福祉施作の得易さを考えざるを得ないことでもあるようです
勿論奥さんが献身的に介護されておられるのも羨ましく見て知っています

それにしても ギリヤークさんは 進行が遅いのか 来年を確認したいと思いましたが それよりもマイク自信の進行については祈るばかりです

今よく考えてみれば マイクが生きていて良かったと言えるのは 進行が遅いから安心している訳でもなく 単に 告知まだ3ヶ月の新参者だと言うだけなのです
もちろん多くの方のご支援あっての感謝を忘れてはいません

それと ベテランには・・・・・

生きていて良かった!本当に危なかった

昨日清水さんが幸せ宣言されましたので 今日はマイクが生きていて良かった宣言をさせてもらいます
ただしいつものように条件付きで 不完全燃焼かも知れません

生きていて良かった
でも何時迄もこのままではいられない と言うことは分かっている

あれほど直ぐ死んだ方が 自分だけにではなく家族や親戚や知人友人のためにもと思っていたのに 死ななかっただけでなく 何故生きていて良かったと思うようになったのか

それは一つには 当面の症状が緩いことを自覚できるほどの身体的な余裕があったこと
2月の告知の後も 2ヶ月は腰が痛いのにジム通いを気分転換のために行っていた
実際には死にたくなる程の腰痛に悩んでいたのですが

暫くすると マイクを見る目が 誰彼からも疫病神とみられているとしか思えず 篭ろうとするまでになった
しかし同病者や家族だけでなくても 共感してくれる人が世の中にいることを知った
死にたいと言われても ただ頭ごなしの非難ではなく また共感を頂くだけでもなく マイクが忘れかけていた希望とか愛を教えられたことで目が覚めたのです
しかもそれだけではなく マイクに希望を持たせる仕掛けまでを用意して頂いたのです

マイクには二人の神様と仏様が現れたのです
(お酒の)神様は マイクが現世の罪を裁かれて 天から貰った天罰ALSを世に知らせるべきで 天に矛盾あれば訴えよと この往復書簡の段取りを全てご用意頂いた
10年来のマイクの安楽死ブログが消えてっしまうのを諦め掛けていたのに それをを救っていただいたのです
(金粉の)仏様は ALSを天罰と自覚し 安楽死を天命と弁えるマイクのエンジョイ・デスの想いを公開するチャンスをダンス仲間として設定していただいた
公の場での懺悔なしでは成仏できないと信ずるマイクに 地獄行きの前に救われるチャンスをいただいたのです

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