4/30 もう直ぐかも知れません

清水さん
済みません
4/8の病棟移転以降 精神的に落ち込んでしまい 自死願望がムラムラ湧き出してきたようです
同じ事をクドクドと書いているように思います

折角の神様仏様からのご支援が今も私の支えになっていることには変わりないのですが 身体と意思伝達の不自由がこうも進んでくると 忘れかけていた願望を無視できなくなってきて ストレス発散するために ありのままを曝け出してしまいました

危機一髪だったあの頃は ALSの怖さ「生き地獄」でなく 在宅療養での介護地獄や 入院療養の為の転院地獄が家族に迷惑掛けることを心配しようにもどうなる事か分からないのが不安でした
でもそれは その後直ぐ払拭され忘れてしまいそうでした
生き地獄まで
なのに今年になってから 体と喋りの不自由を自覚するようになると 否応にもこれこぞ生き地獄と言う自分が見えてきたのです

胃瘻造設は簡単な手術でした
ところがそれ以降誤嚥性肺炎を避けるために食べ方管理や絶食をさせられたり
療養生活自体が身体と喋りの不自由でイライラさせられ もう耐えられなくなっているのです
この先を考えると 更に
分からない不安に
もっと我慢出来ないほどに

それが何時の間にか 自死を延命拒否で尊厳死するべき時期になっていたのに突然気付いたのです
それは気管切開かも
人工呼吸器か

意思疎通できないスーパーに?とても
準スーパーなら?我慢できる?
もう直ぐ?まだまだ?

天使が先程 呼吸器を持ってきて使い方を説明してくれました
セットしたら死ぬまで外せない
尊厳死はセット前の相当苦しくなってするものらしい
拒否などできないほど苦しくて やってしまうらしい
主治医からここまで聞けるよう機会を作るとまで言って頂けました
尊厳死の ラストチャンス もう直ぐの覚悟
マイクの部屋を考えるには 時間的な余裕?ありや?
エンジョイ・デスの余裕も?
気切の後 呼吸器までのADLが相当苦しむような気がするのです

午前の回診に主治医が来られ 天使は主治医に尊厳死のことも話して欲しいと頼んで下さった
気切は嚥下を楽にするためで 呼吸筋はまだ元気だから呼吸器はまだ先のこと
唾で苦しんでいるようなので 例のパーキンソンの薬の量を調整してみようとなった
安楽自死の話も少しはした
でも何か虚しい

4/28・29もう尊厳死するチャンスはないのか?

元々1年前 自死するのは 世間体から絶対やめてくれと家内に言われたことがマイクの苦悩の始まり
死にたいのに死ねない老人
考えて考えて 病院で尊厳死するしかないと結論する
ALSにはその尊厳死のできる延命措置が二度ある
胃瘻拒否と人工呼吸器拒否がそれ
つまり死亡退院すると決めた
それ以上詳しくは理解せずに 主治医のご配慮で?ここまで長期療養を続けられた
主治医からは マイクにスーパーまで頑張るようにと言われている
また家族は最期まで入院できると安心している

この1年は神様仏様に救われて尊厳死を忘れたようにエンジョイ・デスできていたのです
死亡退院を忘れてしまったような気楽な入院生活でした

ところが 11月の胃瘻造設のチャンスには 拒否などでは尊厳死できない現実を知る間もなく やり過ごした
胃瘻造設は栄養補給よりも 経口食事を減らして誤嚥と窒息のリスクを避ける為で 拒否すれば窒息か肺炎で尊厳死することになる
その窒息死は何時起こるか分からずに ただ待つだけなのです

そしてその頃からの症状は新参者から身障者へ
正月頃には喋りもどんどん落ちる
栄養は胃瘻から1600カロリーだけ

ADLは低下し 療養生活の不自由度は辛くなるばかり
意思疎通の困難はもっと辛く 言いたいことも言わずに諦めてしまう事が多くなる

誤嚥の頻度も多くなり 2/25には肺炎に
3/19にも
この時主治医から気管切開の覚悟があるか訊かれた
気切は人工呼吸器造設の為の手術で 呼吸器装着とセットかと思っていたのに 言葉を失ってでも誤嚥の危険性を下げる為らしい
呼吸機能が落ちれば呼吸器装着となるが それは先の話というだけで 説明がない

胃瘻造設が栄養補給する為だけの延命措置でなかったように 気切もまた呼吸の為の延命措置でもなく 誤嚥防止のためなら拒否する意味が違ってきます
嚥下が相当悪くなったらするものなのです

何と浅はかなALS患者なのか
胃瘻も気切も 尊厳死にならないらしい
では 最後の呼吸器装着は延命拒否で尊厳死できるのか
呼吸器は一度選択したら トラブルや別の病気で苦しんだ後 死ぬまで外せないのです
スーパーは孤独で楽ではない
マイクに耐えられる筈がない

なんと恥ずかしいことか

それと今年になってから 入院生活での辛さが 身障者当事者として分かってきて ベッドからの寝起きや衣服着脱 トイレ他日常作業が左手が効かなくなって 辛く不自由なのです
何よりもネバネバの唾液が飲み込めずに溜まり 痰唾として吸引しないと 誤嚥どころか窒息するのではないかと危険なのです
それを 気切からの吸引で やり易くするのです

医師看護師とのコミュニケーションは文字盤使いの辛気臭さに耐えられない
日常の看護レベルも煩雑で管理は難しく危険を感じます
そんな生活にQOLを見つけられるか
そんな孤独なスーパーALSな生活に満足して行けるか

連休明けまでに急ぎ調べられるか?
そのときにならないと・・・・?
天使が連休明けの気切の前に 主治医と家族でもう一度話し合う場を作りますと昨晩言ってくれました

気切して(準)スーパーを体験すると言ったのですが その先の呼吸器装着に尊厳死のチャンスがあるのかを確かめないと

4/25・26・27 初めっから逃げているだけの

清水さんの今年は治療の選択と放射線治療とかで
また「揺れて歩く」の上梓にも
相当なお疲れで 良くも悪くも充実した時間だったと思います

今年の1/3が経った
その4か月 何をしてたか
あっという間に過ぎた
早く過ぎるのは年寄りとして致し方ないが マイクの昨年は良くも悪くもとても充実した1年でした

世間はコロナ不安に覆い被されたままの停滞です
怖さもペスト並で 広がりもパンデミック
スピード感のない難病と違い 一気に!
新型とは新参者のことだろうか
それもそうだが得体の知れない性癖の悪さ
ALS以上のように思います

集中治療室で人工呼吸器を付けると言う
ALSと同じ気切をするとは思えない
コロナに侵されて弱った肺に酸素を送れば自力で治る
血中酸素濃度を示すオキシメーターの値は肺機能を示す
マイクは元より低いが自信があった
ところが3/25の肺炎以来 就眠中ずっと測る
時々無呼吸睡眠のようになるらしく ナースセンターから飛んでくる事も

去年はALSの新参者のお陰でと言ってもいい
支援のお陰で有意義で充実した時間を過ごしていた

ほんの少し命を伸ばせるかも知れないALS用錠剤と点滴治療を続けていたのですが 今年になって点滴は休薬した
ほんの少しの延命の必要を感じなくなったのです

それなら延命の為と思っていた気切は何のために?
誤嚥のリスクを避ける為なのです
スーパーを体験するため?ではなかったのか?
気切はその前提条件?
気切イコール人工呼吸器と思っていたがそうではないらしい
よく分かっていなかったのに 今も確かめようとはしていない
しかも延命拒否のチャンスは両方にあるのかも知れないと思いながらも
それすら分かっていないのは恥ずかしいマイクです

気力が失せ 妄想力は全くないのです
連休明けには気切をすると宣言している
気切してから呼吸器までの症状と期間?
呼吸器装着とその後のスーパーな療養を理解していないのに 気切宣言をしている
全くいい加減なマイクだと自分で分かっているのだろうか
成るように成る
それでいいのか
初めっから逃げている

気切は言葉を失う以上に誤嚥の危険性が少なくなるので受ける
呼吸器は息苦しくなって死ぬのを 装着すれば楽になって救ってくれる
これでは尊厳死のチャンスはないのではないか
よく考えれば?いい加減なマイクです
スーパーに挑戦すべきか
尊厳死すべきか
今頃になって揺れて揺れるマイクです

どうぞくれぐれもお大事に

マイクさん

新型コロナウィルスの感染拡大、大変な状況になってきました。そんな中マイクさんは病院から外泊許可が出たそうですね。

ぼくはその話を少々驚きをもって受け止めました。今の状況で考えると、市中感染はもちろんですが、病院内での感染がより深刻な状況を生み出していると思っていたからです。

さらに、ぼくにとって女優岡江久美子さんの新型コロナウィルス感染による肺炎での死はとてもショックなニュースでした。彼女は乳がんの手術後放射線治療を受けたと言います。その結果抵抗力、免疫が低下し重症化に至ったと。放射線治療はそんなに影響があるものだと、あらためて思い知らされました。

で、マイクさんの外泊許可になぜ驚いたかというと、病院はそういう重症化の要因を抱えた入院患者さんが山ほどいるわけで、本来なら人の出入りを厳しく制限するべきだと思っていたからです。許可が出たということは、病院はそれほど危険ではないという認識なんだなと。

実は、京都より状況がましな鹿児島でも入院患者の外泊・外出を制限する病院がほとんどで、家族の面会もほとんどが禁止・制限されているのです。

〈前々から京都の病院の多くは面会禁止で、そうあるべきだと娘達は、家に帰っても父親に近付かないようにしている。土日帰れるようになったとの今朝の連絡に、家内どころか娘達から酷く責められました〉

おそらくご家族の心配は、マイクさんが感染してしまうことにあると思います。マイクさんが今の時点でご家族に感染させるはずはないのですから。どちらかと言えば感染のリスクは市中で生活するご家族に高いはずです。「家に帰っても父親に近付かないようにしている」のは、自分たちからマイクさんへの感染を防ぐためだと思います。

もしマイクさんに感染させたら、マイクさんが感染源になって院内感染がひろがるのではないか。それはとても恐ろしいことです。不安です。恐怖です。

気管切開の時期が迫っていると認識しています。だからこそ帰れる間に帰りたいという気持ちもよくわかります。よくわかるからこそ、ぼくはどう言っていいかわかりません。ご家族もみなさん同じ思いではないかと思います。

どうぞくれぐれもお大事に。くれぐれもご注意を。

そうとしか言いようのないぼくです。すみません。

4/23 面会謝絶 どうなることか?

院内では テレビでコロナを見る事しか思いつかない
毎週の帰宅でも何する訳でもなく 病院と同じく 胃瘻注入食事とテレビを見るだけです

夕方 明後日と明々後日の外泊申請をナースセンターに出して受け付けてもらったたばかり
ところが寝る前にと このブログの初めの2行を書き始めたところで 副師長がやってきて 明日から家族も面会NGになったと言われた
家族にも電話連絡しますと

連休の間の帰宅の事も回診で主治医に確かめる積りでしたが回診はなかった
連休の後の気切手術の段取りは如何なることか それも確かめたかった

こんな事があって 今晩は思考能力吹っ飛びました
ここまででストップにします

4/24 追記
今日から家族まで面会謝絶とは
土日の外泊の送り迎えの時間を娘に既に頼んでいました
当然外泊なんてダメだと思い家族に 土日外泊がダメになったと昨晩直ぐにショートメールで知らせる
それなのに今朝は 看護師が外泊で持ち帰る薬の内容を確かめにきた
副師長は確かに病院の決まりとして家族面会を禁止すると言ったのに 外泊は担当医判断かも知れない
直ぐに担当医に確かめて貰う
何時ものように 家族の車で 家だけなら構わないとの返事
前々から京都の病院の多くは面会禁止で そうあるべきだと娘達は 家に帰っても父親に近付かないようにしている

土日帰れるようになったとの今朝の連絡に 家内どころか娘達から酷く責められました
個人の感染にも大変な責任を感じた生活をしているのに この病院に対しての疑問を得々とメールしてくる
その通りだが 帰らない方がいいとまで読み取れる意見が次々と止まらない

気切の時までには家族面談禁断は解けないと予感します
コロナ感染で死んだら 家族でも最期の看取りも出来ず それどころか世間に広く大迷惑を掛けるのです
連休は帰らない覚悟が要りそうです
入院生活も1年に成る
身体の不自由もままならず 意思伝達を諦めたに近い今の生活は 去年と様変わり
もう十分・・・
少しでも早く・・・・
でも如何したらいいのか・・・・
入院生活だけしか考えられないこの気力と体力では・・・・
在宅療養ができたとしてもQOLを見付けられるとは・・・・
またまたこう成るのです

QOLなど思いもせず 只々生きること
そんなマイクになる事が似合っているのに
ただそれだけでいいのに

4/22 羨ましきご両親とようでけた息子さん

「揺れて歩く」を覚悟して読みました
気力体力の落ち込みを意識するばかりに覚悟が要ったのです
本の現物の重さに圧倒されて 2〜3日かけて熟読する積りでしたが イッキに読み終えました

モルヒネを拒否するお父さんの死生観は日本人でありまた職人のプライドでもあるように読み取りました
そこに惚れ込んだお母さんの様子も羨ましく受取りました
相思相愛だからでしょう 1日でも長く共に生きたく また家で死にたい二人

暖かく遠くから見守る息子としての清水さんの心境の揺れ動きと悟り
世間にも個人にもいっぱいある人生劇
その中でも最期のステージ
溢れる機微のありのままを文章と写真で息子が綴る

癌と言う病による死なのに 死の匂いが全くしません
癌と闘うというより そのまま受け止めようとする生き方を貫き通される
連れ合いとして寄り添い通されるだけでの幸せを 息子として足跡を記録に残す
流石の文筆家そしてカメラマン

4/21分かってたようでも成るようにしか それでいい

昨日今日は「揺れて歩く」に眼を通すだけでもとの積りでしたが その本の重さにびっくり
今年になって左手の指も力がなくなり ページを捲るのも辛くなりました
時間が掛かりそうですが 熟読を楽しみたいと思います

さっき 立命館の立岩教室のドクターから メッセンジャーで繋がったとの電話がありました
電話では全く通じなので メッセンジャー登録をお願いしました
彼女とは立岩真也教授との安楽自死についての繋がりを創りたくてマイクからコンタクトしたのですが ALS患者の地域生活の支援を研究してきた実績ある方で マイクの部屋のお手伝いできると言われるのですが コロナ絡みで会って話すのが無理な状況です
清水さん案・マヤちゃん案・天使案・ドクター案など色々ある案をどう調整するか ありがたい話です
しかし肝心のマイク自身 単身赴任型どころか最期まで入院のままスーパーになれると家内が主治医に確かめてしまっているのです

今年になって「ラジカット点滴入院」でなくて 嚥下指導のリハビリのみでもう直ぐ4ヶ月になります
ラジカットの効き目に疑問があっても 入院継続のために点滴入院をしていたのです
胃瘻造設のその後は気楽な手術と思っていたのに 絶食と嚥下指導で半年苦しみました
気切は言葉を失うが 嚥下のリスクがなくなると信じて受けるのです
局部麻酔1時間の簡単な手術という
これは信じていいのか
痰唾の吸引が楽になるだけで このネバネバの大量の唾から解放される訳ではない
何時頃そうなるか分かりませんが 呼吸が苦しくなってきたら 人工呼吸器に繋げて楽になる
スーパーになる前に 準スーパー?
本物スーパーでは 病院の白い天井を見るだけの最期?
こんな最期を想像したくありません
準スーパーは?
それなら何を拒否して尊厳死できるのか

もう一年に成ると言うのに何も分かっていないのです
成るように成る
成った時に成るように成る
そんな事にはしたくないマイクですが

そもそも ここで 院内死亡して退院する積りでした
それも成り行きで
ALSを 西部邁の誇りにする自裁死よりも 計画死できる人間らしい病だと信じてきたのに

分かってそうでも そうでもなさそう
でもどう考えても 長く苦しむのはマイクには向かない
逃げるが勝ち?

迷惑かけてでも?
バナナを!・・・・
それ位なら!
しかしシモの世話は??

できなくなってもできる事がまだ?
そうです
これ位のことも できないのです
食べたり喋ったり 諦めたのです

気切をもっと早く
できなくなってもできる事がなくとも
全部なくするのでも
まあいいや これ位で?!?
早く済ませてしまった方が

迷惑かけちゃいましょうよ

父です。最後の最後に迷惑被りました(笑) でも、いい思い出です

マイクさん

おはようございます。なんだか嫌な感じの毎日ですね。

〈何時ものように右往左往して、ああだったりこうだったり?〉

新型コロナウィルス感染拡大というこの状況下、ぼくはビクビクした毎日を過ごしています。右往左往しているのです。何年かぶりに新著が出ましたが、本来ならうれしいほど感じる達成感なんて、感じている余裕もありません。こんな動きの取れない時期に出ちゃったこの本がかわいそうだな。悲しいななどと感じてしまいます。

でも、ちょっと待てよ、と。この本は、生まれてくる過程がとても幸せだったじゃないか、と。そうです今回の本は、大勢の人の物心両面の大きな応援に支えられて産声をあげたのです。そこを忘れるところでした。そのことだけで、この本はすでに幸せな本だったのです。この支援、応援がなければ、この本はこの世に生まれていなかったでしょう。この本は、ぼくの力ではなく、出版社の力でもなく、大勢の人たちの力で生まれたのでした。中には会ったこともない人が、人を通じて応援してくれたり、次の人に声をかけてくれたりしたのです。ぼくも、出版社も、この本も、実に幸せだなあと思います。応援してもらったことに恥じないように、ちゃんと動いていかないとダメだと思っています。

ね、右往左往しまくってるでしょ。そんな情けない奴なんです。ぼくは。でも決して、どこにも欠点のない人間を目指そうとも思いません。情けない奴、人からの支援、サポートがないと生きていけない奴でいいと思っています。そうやって人からもらった支援に応えて、必死に生きていこうと思っています。

〈こんなマイクに気切が本当に必要とは思えません〉

悩んでるマイクさんの姿、思い浮かびます。

〈気切の後の人工呼吸器までのマイクのADLがどれ程衰えているか分からないままQOLを妄想するのは無駄かも? それ以上に、妄想する気力体力が既にありません〉

どんな言葉をかけても、非力だろうなとも思います。京都ではALS患者の7割が気管切開、人工呼吸器を選択しないそうですね。大きな理由が、家族に迷惑をかけられない、家族を介護地獄に巻き込みたくない、在宅で療養する場所が確保できない……、等々だと。ぼく、率直に思います。迷惑をかけちゃあいけないのか、と。

届いた本の中に、ぼくは父との関係を包み隠さず書きました。折り合いが悪かったことも、ケンカばかりしていたことも。決して許さないというくらい憎んでいたようなことも。けど、最後はやはりぼくしか看る人間はいないな。そうでないと他人に迷惑がかかるなと思い、終末の半年を付き合ったのです。正直なところ、迷惑な話でした。

でもね、順送りだと思いました。自分が若い頃、父親には父親の思い通りの道を歩まないという意味で散々迷惑をかけたんだろうなあ。育ててもらうのに苦労もあっただろうなあって。じゃあお返しもありかなと。で、ずっと無頼を気取って生きてきたぼく自身も、ひょっとして人に頼る人生を生きていいのかなとも。それが、新著の出版に大勢の人の応援を募るということにもつながったのだと思います。

マイクさん

ちょっときついですが、はっきり言います。「こんなマイク」とはどんなマイクでしょう? ひとつはマイクさんが言うように、病状が進行しADLが低下して苦しい状況にあるマイクさんです。もうひとつは「去年の一年で最高のQOLを堪能」してきたマイクさんです。後者のマイクさんは、もうマイクさん本人だけのマイクさんじゃない。マヤさんや大勢の仲間に支えられて生きたきたマイクさんですよ。その到達点として今のマイクさんがいる。そうじゃないでしょうか。

この「往復書簡」や、鹿児島での新聞の連載を読んでくれている人たちも大勢います。何人かに話を聞きましたが、その中の難病患者さんは「勇気をもらってる」と筆談で伝えてくれました。マイクさんの右往左往は、彼の道標にもなっているのです。

〈まだまだ生きていれば、何かがあるかもと思っている。それくらいのQOLでいいのです。まだまだ生きているだけの〉

それでいいじゃないですか。それがマイクさんを見る人の道標になる。残酷なようだけど、マイクさんの生きる意味は、そういう意味でまだまだ大きいものがあると思います。ギリギリまで社会と関わることを諦めないマイクさんからの発信を待っている人がたくさんいると想像してください。

で、家族の皆さんには申し訳ありませんが、迷惑かけちゃってもいいんじゃないでしょうか。今までマイクさんは家族のために生きてこられたわけですから、最後くらい迷惑かけたっていいんじゃないでしょうか。10年も20年もってわけじゃないでしょう。でもお子さんたちには成人するまで、10年20年かけて、たっぷり手間暇お金をかけて育ててこられたわけで、その分甘えたっていいんじゃないでしょうか。順送りですよ。その迷惑の一端を社会も、仲間たちも引き受けようとしているわけです。だから、思い切り甘えちゃいましょうよ。迷惑かけちゃいましょうよ。そうしてギリギリまでやれることをやりませんか?

「できなくなったことはたくさんあるけど、まだ何かできることがあるはずだ」
拙著「死亡退院」の主人公、故轟木敏秀さんの言葉です。ぼくはどんなになっても彼のように自分の可能性を信じたいと思っています。

4/19 生きているだけのADLでもそれがQOLに?

今日明日は外泊です
京都の病院では 自宅休養外泊が許されているのはコロナ絡みで少ないとか
見舞いも 家族までにも制限しているらしきに
鹿児島は緩いのでしょうか

大変な状況にあるコロナにはマイクは何もできません
ただ祈るだけしか
自分のALSに対しても パンデミックの世界の現実に対しても 何の因果かと神仏に無性に問い糾したくなります
自分のALSについては諦観あるのみ
コロナには祈りしかできません

自宅や病院にいても回復の望みも QOLの望みも見つけられず
去年の一年で最高のQOLを堪能し 今このALDでは何も望むべきもなし
唯々 あと残された命がどれだけか
分からぬまま横たわるのです
こんなマイクに気切が本当に必要とは思えません
でも体験トライの積りは変わりません

それよりも 気切の後の人工呼吸器までのマイクのADLがどれ程衰えているか
分からないままQOLを妄想するのは無駄かも?
それ以上に 妄想する気力体力が既にありません

昨日本が郵送されてきました
ずっしり重く ページをめくるのも難しいのですが 病院に持ち帰りましたのでゆっくり時間を掛けて読みます

今日は息子の運転で家内と孫娘と大原へ
偶々駐車場で隣にダンス仲間がいて 彼の近所でNHK番組に一緒に出たこともある古民家に住むべ二シアさんの家を教えて貰いました
こんな田舎で悠長に 深い暮らしを楽しんでられる雰囲気を感じてきました
まだまだ生きていれば 何かがあるかもと思っている それくらいのQOLでいいのです
まだまだ生きているだけの

4/17 疲れたと言うより進行しているのです

実は返信に原稿を4/15〜16に亘って書いた積りでした
明日明後日は何時ものように 自宅なので返信できないかもなのです
締めの部分を書き終えて投稿しようと手を付けたら 読み返して見ると文章が読むに恥ずかしい位あちこち紆余曲折
考え直して来週改めて!

何故揺れ動いてしまったか
連休明けの気管切開のことを考えてみたのですが これまでマイクは 気切イコール人工呼吸器と思っていたのです
気切の目的は嚥下失敗で肺炎にならないようにするためで 声を失うが気道の喉に穴を開け 誤嚥しにくくする為なのだと 今頃になって天使に勧められて担当医に確かめたのです
もう一年になっているのに ALSは成るように成るしかなく 先の進行具合は患者夫々で違うと言うだけの医師は 気切も呼吸器のことも先回しして教えてくれませんでした

とすると・・・・考えながらキーボードで書き進めると考えることがいっぱい出てきて 何時ものように右往左往して ああだったりこうだったり?
スーパーを体験する積りと言ってたことも考え直したりする必要までになりそうです
最近 進行が早いように思います
疲れ易くもなっていますが 考え直しを急がなければ・・・・