マイクさん
今日も、安楽死の話しをしたいのですが その前に、尊厳死で退院したいと決めてからは 自死することを考えることもなく、この往復書簡で余裕ある療養生活を楽しんでいます。
このひと言とてもうれしいです。いい感じですね。
今朝NHKの地上波で「病院ラジオ」という番組をみました。
人気コントコンビのサンドウィッチマンが、東京・世田谷区にある、子どもに関するさまざまな病気を診る国立病院に出向き、2日間限定のラジオ局を開設。入院しながら難病に向き合う子どもたちや、闘病するわが子に寄り添う家族の、日ごろ言えない気持ちを、リクエスト曲とともに聞いていくというものでした。
入れ替わり立ち替わり、難病と向き合い今を生きる子どもたちが登場しました。その中でとても印象に残った男の子がいました。その子はわずかでも紫外線に曝されと皮膚がんを発症する恐れがあるという難病と向き合っています。UVをカットする顔まで覆う帽子をかぶり、その上に日傘をさし、服は長袖、長ズボン、付き添っていた父親は、夏がかわいそうだとつぶやきました。
男の子は友だちからきかれたそうです。
「なんでそんな帽子をかぶってるの?」と。
男の子はその問いにすぐさま答えたそうです。
「これがぼくだもん」と。
この何気ないやりとりの中に、ぼくはこの男の子の勇気をものすごく感じました。ちゃんと自分を受け止めて生きて行こうとしているなと。難しい治療を続けながら、その上で不自由な生活を続ける。外で友だちと遊ぶこともできない……。でもそれがぼくなんだと。
ある母親が登場しました。この母親と父親の遺伝子が一緒になると必ず子どもには障害が出るそうです。その障害は肝臓に腫瘍となって姿を現したそうです。就学期前の3人の子どもたちは、確実に病に蝕まれていました。上の2人には父親と母親から肝臓を移植してもらい、命を繋いだそうです。3人目の子どもはこれからだと。
ある女の子は、生まれつき排泄ができなくて、ずっとストマ(人工肛門)を着けていると。女の子は生まれてきても、数日しか生きられないかもしれないと言われていたそうです。それでもお母さんは私を産んでくれた、と感謝を口にしました。産んでくれたから今がある。生まれてきたから今がある。
延命治療の範囲とは、意味とは
マイクさん
ぼくは彼ら、彼女たちの姿を見、言葉を聞き、マイクさんのこの疑問をほんとうにどうとらえていいのかわからなくなりました。ぼくもじっくり考えてみたいと思いました。
でも結局、答えなんか見つからないんだろうなあとも、薄々感じています。