精神的延命治療に感謝して

神様仏様によって 自死願望症候群のマイクは 精神的延命治療を受けました

マイクがどんな状況の時だったのかは 思い出すのも恥ずかしいのですが 何度でも告白することで この往復書簡の意味を振り返ることになるかもしれません

マイク78歳が 2月6日にALSが確定したその時一番に思ったこと

既に人生を十分楽しんだ
やり残したことを随分前から考えてきたが 悲しいことに見つからなかった

希望のある若さなら少しの惨めさを我慢するにしても 今更酷い惨めさを味わいたくない

健康なうちに死ぬべしとする須原一秀を批判していた筈のマイクなのに 直ぐに信奉者としての自死願望症候群 と言う訳ではありません
ただ直ぐに死んだ方が利口だと判断しました
しかしこれだけで自死をする決断にはならなかったと思います

確かに2月のALS確定直ぐには 死を覚悟するものの 全く悲観的でもなくただ事実を平然と受け入れていました
何故なら検査入院前から自分で自覚していた通りでしたから納得がいったと言うくらいの余裕すらありました

しかし難病認定を申請したり主治医を決めたりの病院や行政との折衝に 弱り切った筈の患者には複雑で手間のかかる しかも遅い処理などにストレスがたまり精神的に弱いものいじめかとまで思わせられました

それよりも次第に今後の療養にについての不確定なことを意識するようになり 不安と不信が積もってきました
病気の進行については医師は全く予想したがりませんどころか 確定検査しただけで退院宣告してからは放り出されたようなものでした
今後の治療の段取りもわからず主治医探しに走りました

加えて我が家の事情で家内を拘束したくないため在宅でない療養施設を望んだのですが 長期受け入れは医療制度が変わってから無理とわかり それではどうしたらよいのか 介護ヘルパーなどに勧められて体験するなど忙しかったのですが 尚更不安が募るばかりでした

それでも今の院長と出会い 療養型の可能性あること知って 半信半疑ながら ここに決めました
それでも心配が収まらず 不安の中で最期の死に方を見つけ出そうとしました
安楽死できる筈もなく 尊厳死もALSではままならず 残るは自死しかないとの結論しか 誰が考えてもないのです

そのような危機的状態を家族に看取られないようにするには冗談のように死を語ったり 笑って誤魔化すしかなかったのです
それには もしそうなったとしても 家族に覚悟や理解をさせようとしていた企みだったのです

そのような企みが必要なほど 危険は迫っていたのです
特に一人になった時や 布団の中では孤独感に苛まれるのです

しかもこの孤独感などの自死の3条件は揃っているなかで 家族のことを考えて思い留まるしか他にないこの辛さに耐えるのは 尚更辛かったのです

今年の年賀状は 毎年の世情ぼやきと違って 自分自身の体調不良を告白するものでした
腰痛と呂律不調で半分死にかけですと書いた
この腰痛が鬱陶しさの7割になろうとは思ってもいなかったのですが それこそ自死の3条件の一つ 疼痛としての腰痛がひどくなっていたのです

もう一つの基本的条件としての 死の覚悟は元より 安楽死についてライフワークと自認してきただけあって 何時でも来いの積りでしたが だからと言ってそれだけでは自死をする理由にならないのです

3番目の条件の孤独感は 早いうちに知人友人にお別れしているうちに会うのはもうこれで終わりにしようと言う気持ちになって 篭ろうと決めました
それでなくとも毎晩誰でも布団の中では十分に孤独です

こうして自死の3条件が簡単に揃ったのです

ここでもう一つ別の見方でマイクの心情を白状しますと ALSそのものの悲惨さではなくて この病を抱えて家族たちにどれほどの負担や迷惑をかけるかでした
その先の見えない症状を想像するにつけ 少しでも早く逝った方が良いと考えました

しかし自死は家族のために避けなければならないし まして腰痛ぐらいで自死するなんて エンジョイ・デスのプライドを捨てたことになり 大恥です
結局は今の病院で尊厳死を待つしかないのだと結論するしかないのです
それでも不透明さで不安が残るマイクは 1ヶ月待っての4月8日のリハ入院までには相当苦しんだのです

そこに清水さんと言うお酒?の神様と ダンス仲間のマヤちゃんと言う優しい仏様が現れ 希望を捨てかけたマイクに 希望を持たすべく仕掛けをいただいたのです

これがなかったら 最悪のことが起こりかねなかったのです

しかし 今の軽い症状だからこの素敵な希望に救われたのです
マイクがどこまで マイクの症状に合わせた希望を保てるか それを見出すことだけでも夢と思えるようなマイクになれるでしょうか

そんなことより今に 感謝 感謝です
社会に対する生きる義務を教えて頂き 更に愛と希望を持てる限り生きよと導いて頂いたことに

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